腹部大動脈瘤の手術と術後フォローアップ

腹部大動脈瘤は大動脈壁が弱くなり膨らんだ状態で、破裂すると生命に関わる大量出血を引き起こします。診断されたら速やかに外科的修復が必要で、手術後は継続的なフォローアップが求められます。

動脈瘤と修復方法

大動脈は心臓から全身へ酸素豊富な血液を送る最大の動脈です。腹部にできた動脈瘤は壁が薄くなり破裂リスクが高まります。主な修復法は次の2つです。

開腹修復(Open Repair)

腹部を開いて直接動脈瘤を確認し、合成素材のグラフト(人工血管)を健康な大動脈部位に縫合して置換します。これが従来からの標準手術です。

血管内修復(Endovascular Aneurysm Repair:EVAR)

鼠径部の小さな切開から大腿動脈へカテーテルを挿入し、X線透視下でステントグラフトを患部まで導入し、内部から動脈壁を補強します。

開腹修復後の回復

手術後は集中治療室でモニタリングし、疼痛管理のための鎮痛薬が投与されます。麻酔が覚めたらまず液体食、次に柔らかい固形食へと段階的に移行します。胃にドレーンを留置した場合は、ドレーン除去(通常手術後2〜3日)まで経口摂取はできません。回復が進むと一般病棟へ移り、歩行や軽い運動を徐々に増やし、耐えられる範囲で固形食を摂取します。

血管内修復後の回復

EVARの場合は集中治療室に入らないことも多く、回復室で観察されます。切開部位の痛みは比較的少なく、鎮痛薬で対処します。術後は液体食から始め、状態に応じて柔らかい固形食へと移行します。入院中は徐々に活動量を増やし、長時間の歩行ができるようリハビリを行います。

いずれの手術でも、術後数か月ごとに画像検査(CTや超音波)でグラフトの状態を確認し、再発や合併症の有無をチェックすることが重要です。

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