アシドーシス(酸性血症)の予防と対策
アシドーシスは、肺や血液中に酸が過剰に蓄積する状態を指します。患者の全身状態や家族歴などの基礎要因により、症状の重さは大きく異なります。重症化すると呼吸不全やショック、最悪の場合は死に至ることもあります。アシドーシスは大きく分けて「呼吸性アシドーシス」と「代謝性アシドーシス」の2タイプがあり、それぞれに特徴的な症状・治療法・予防策があります。
呼吸性アシドーシス
呼吸性アシドーシスは、呼吸により体内で生成された二酸化炭素を肺が十分に排出できないときに起こります。その結果、血液や体液の酸性が上昇します。主な原因は、喘息、側弯症、神経疾患、麻薬の使用、重度の肥満などです。
慢性的に進行するケースでは、腎臓が時間をかけて重炭酸イオンなどの緩衝物質を増やし、ある程度の代償が可能です。しかし、急性に発症すると体が酸・アルカリバランスを取り戻す時間が足りず、意識混濁、倦怠感、眠気、呼吸困難といった症状が現れます。
治療法としては、気道の閉塞や炎症を改善する気管支拡張薬の投与、非侵襲的陽圧換気(NIPPV)による呼吸補助が一般的です。
予防には、まず全身の健康状態を見直すことが重要です。呼吸器系の症状がある場合は、かかりつけ医に相談しましょう。喫煙や肥満がある方は禁煙し、バランスの取れた食事と適度な運動で体重管理を行ってください。鎮静剤を使用する場合は、アルコールとの併用は避けましょう。
代謝性アシドーシス
代謝性アシドーシスは、血液中の酸塩基バランスが崩れ、酸が過剰になる状態です。腎不全、糖尿病性ケトアシドーシス、抗凍剤の誤飲、過剰なアスピリン摂取、ショックなどが主な原因です。
主な症状は、呼吸が速くなる(呼吸性アルカローシス様)、意識混濁、倦怠感です。疑いがある場合は、動脈血ガス分析、代謝パネル、全血球計算(CBC)などの検査で診断します。
治療は、原因疾患の除去と血液の酸性を中和するための重炭酸ナトリウム(ベーキングソーダ)投与が中心です。
予防策としては、全身の健康を維持することが基本です。医師と相談し、低脂肪の肉類・魚介類、野菜・果物中心のバランス食を心がけ、1日1〜3リットルの水分摂取を目標にしましょう。また、過度なストレスを避け、規則正しい生活リズムを保つことが重要です。
