ベータサラセミア(βサラセミア)の症状と対策

ベータサラセミア(βサラセミア)は、遺伝性の血液疾患で、親から子へと受け継がれます。ギリシャ、イタリア、アジア、中東、アフリカ系の人々に多く見られます。症状は、軽度の貧血から心臓肥大まで様々で、主に「マイナー」「インターミディア」「メジャー」の3タイプに分類されます。

軽度の症状(βサラセミア・マイナー)

症状がほとんど現れない「サイレントキャリア」も含め、軽度の貧血がみられることがあります。血液検査で偶然発見されることが多く、鉄欠乏性貧血と誤診されることもあります。特別な治療は通常不要です。

中等度の症状(βサラセミア・インターミディア)

貧血が原因で成長が遅れ、心拍の乱れや脾臓肥大が起こることがあります。脾臓が大きくなると摘出が必要になる場合もあります。その他、疲労感、息切れ、胆石、黄疸(皮膚や眼球結膜の黄変)などが見られ、血液輸血が必要になることがあります。早期診断と適切な管理で症状は改善できます。

重度の症状(βサラセミア・メジャー)

別名「クーリ貧血」とも呼ばれ、生後2年以内に症状が顕在化します。食欲不振、濃い尿、倦怠感、成長遅延、黄疸、骨格異常、心臓・脾臓・肝臓の肥大などが典型的です。生存のためには生涯にわたる定期的な血液輸血が必要です。

合併症

  • 頻繁な輸血により体内に鉄が蓄積し、心不全、心筋梗塞、不整脈などの心疾患リスクが高まります。
  • 脾臓摘出後は感染症に対する抵抗力が低下し、特に細菌感染の危険が増します。
  • 骨密度低下による骨粗鬆症や骨変形も見られます。

考慮すべき点

ベータサラセミアは予防できない遺伝性疾患ですが、出生前診断で早期に検出できます。家族にサラセミアの既往がある場合は、妊娠前に遺伝カウンセリングを受け、子どもへの遺伝リスクを医師と相談しましょう。

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