血中カルシウム過剰の原因

高カルシウム血症(ハイパーカルシウム血症)

血中カルシウムが正常範囲(9〜10.5 mg/dL)を超える状態を指す。12 mg/dL以上で高カルシウム血症と診断され、15〜16 mg/dLになると重篤な高カルシウム血症となり、心停止や昏睡の危険がある。

症状(兆候)

  • 食欲不振・体重減少、便秘、吐き気・嘔吐、頻尿・口渇。

  • 心臓: 高血圧、不整脈、徐脈、心電図異常。

  • 全身: 疲労感、集中力低下、混乱、骨痛・骨折リスク増大。

  • 腎臓: 腎結石、腎機能低下、最悪の場合腎不全。

主な原因

副甲状腺ホルモン(PTH)を分泌する副甲状腺が良性腫瘍(良性腺腫)を形成し、血中カルシウム濃度に関係なく過剰にPTHを分泌する「副甲状腺機能亢進症」が最も一般的で、約98%の高カルシウム血症はこの原因による。

その他の原因

  • 悪性腫瘍: 骨転移や腫瘍がPTH様ホルモン(副甲状腺関連ペプチド)を産生し、骨からカルシウムが放出される。

  • ビタミンD過剰: 腸管からのカルシウム吸収が増えるが、正常な副甲状腺が調整できない場合に血中濃度が上昇する。

  • 稀な疾患: サルコイドーシス、ペジット病、アジソン病など。

検査方法

まずは総合代謝パネルや基礎代謝パネルで血中カルシウムを測定。異常が認められたら以下の検査を実施する。

  • イオン化カルシウムと副甲状腺ホルモン(PTH)測定:副甲状腺の機能評価。
  • 尿中カルシウム測定:腎臓の排泄能力評価。
  • ビタミンD、リン、マグネシウム測定:代謝バランスの確認。

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