発作が起きたとき、脳内で何が起こるのか?
発作の開始
発作は、脳内のニューロンが過剰に、かつ同期的に放電することで始まります。通常、ニューロンは制御された電気信号で情報をやり取りしますが、何らかの要因でこのバランスが崩れると、異常な電気活動が発生します。
てんかん患者の場合、脳の特定部位に「てんかん焦点」や「発作焦点」と呼ばれる異常放電が起こりやすい領域が存在します。
発作の広がり方
局所発作(部分発作)
異常放電が脳の限られた領域にとどまり、局所的な症状を引き起こす場合です。意識は保たれることが多く、体の一部の感覚変化や不随意運動が見られます。
全般発作
異常放電が瞬時に両半球へ広がり、全脳が関与するため意識喪失や全身性の運動症状が現れます。
発作の主なタイプ
1. 局所発作(部分発作)
単純部分発作:意識は保たれ、手足の痙攣や感覚異常、感情の変化などが起こります。
複雑部分発作:単純部分発作の症状に加えて意識障害が伴い、ぼんやりした視線や混乱、反応の遅れが見られます。
2. 全般発作
欠神発作(小発作):数秒間の意識消失が起こり、気付かれにくいことが多いです。主に小児に見られます。
ミオクローヌス発作:突発的な筋肉のピクピクとした痙攣が特徴です。
クロニック発作:四肢や全身がリズミカルに痙攣します。
トニック発作:筋肉が長時間硬直します。
トニック‑クロニック発作(大発作):トニック期とクロニック期が続き、意識喪失、全身の強い収縮、場合によっては排尿・排便の失禁が見られます。
電気的変化と診断
発作中は異常な電気放電が脳の正常活動を妨げます。脳波検査(EEG)はこの異常放電のパターンを記録し、発作の種類や原因の特定に役立ちます。
発作後の影響
発作後期(ポストイクリティック):発作が終わった後、数分から数時間にわたり混乱、錯乱、眠気が続くことがあります。
トッド麻痺:発作後に体の片側が一時的に弱くなるまたは麻痺することがありますが、通常は時間とともに回復します。
治療への示唆
発作に関わる脳のメカニズムを理解することは、効果的な治療法の開発に不可欠です。薬物療法や外科手術、その他のアプローチは、異常な電気放電を抑制または除去することで、発作の頻度と重症度を低減させることを目指します。
