電気火傷の種類と特徴
電流が体内を通過することで発生する電気火傷は、外部だけでなく内部組織にも損傷を与えることがあります。皮膚のやけど、鈍的外傷、神経障害、内部組織の損傷などが代表的です。電圧の違いにより「低電圧」‑「高電圧」の2タイプに分類されますが、いずれも共通する要素があります。
電気火傷の要素
- 接触熱:電流が皮膚に直接触れると、温度が3,600°F(約1,980°C)を超え、やけどが生じます。
- アーク(放電)熱:高電圧の場合に多く見られ、空気がイオン化して急激に温度が上昇し、7,200°F(約4,000°C)に達することもあります。
- フラッシュ火傷:電流が放出される際や、衣服が燃えることで起こります。
- 筋肉・臓器・神経障害:直接的なやけどではありませんが、上記の熱や電流による二次的な損傷として現れます。
高電圧電気火傷(1,000V以上)
高電圧の電流は、皮膚の入口部で1,800°F(約980°C)以上に達し、即座に組織が焦げて壊死します。アークが発生すると温度は7,232°F(約4,000°C)に上昇し、衣服が燃え広がります。外観は「中心が凹み、縁が盛り上がった小さな潰瘍」から、組織欠損が大きく「爆発様」のものまで様々です。主に屋外で電線や高圧装置の近くで起きやすいです。
低電圧電気火傷(500V以下)
低電圧火傷は、電流が比較的弱いため損傷範囲が限られます。皮膚表面が小さく、深部組織や神経へのダメージは少ないことが多く、凹んだような小さな痕跡が残ります。
口腔内電気火傷(低電圧)
主に乳幼児が電気コードを噛んだり吸ったりすることで起こります。唇や舌だけでなく、顎の骨まで損傷することがあり、腫れや炎症が伴い、完全に治癒するまでに数週間を要します。
