乳児期神経内分泌過形成(NEHI)とは

概要

乳児期神経内分泌過形成(NeuroEndocrine Hyperplasia of Infancy、NEHI)は、持続性呼吸困難(Persistent Tachypnea of Infancy)とも呼ばれるまれな肺疾患です。肺のガス交換機能が低下し、血中酸素濃度が下がる低酸素血症を引き起こします。

原因

NEHIは出生後に肺血管抵抗が低下しないことが原因と考えられています。通常、出生直後に肺が拡張し血圧が下がりますが、NEHIの乳児では肺血管の抵抗が高いままで、酸素供給が妨げられます。その結果、心臓に過度な負荷がかかり、最悪の場合心不全に至ることがあります。

症状

  • 呼吸困難:呼吸筋を過剰に使用し、胸部が引き上げられます。
  • 頻呼吸:通常より速い呼吸数が観察されます。
  • 呼吸音の異常:喘鳴やクラックル音が聞かれることがあります。
  • 感染症に対する感受性の増大:肺炎や細気管支炎を起こしやすいです。

診断

医師はまず呼吸状態を観察し、聴診で異常音を確認します。胸部X線検査が主要な診断手段で、肺の過膨張や特有の画像所見が見られます。必要に応じて肺生検を行い、組織学的に神経内分泌細胞の増殖を確認し、他疾患との鑑別を行います。

治療

主な治療は酸素吸入です。低酸素血症を改善し、呼吸状態を安定させます。血管拡張薬としてトラゾリンや一酸化窒素(NO)が使用され、肺血管の拡張と血流改善を図ります。また、プロスタサイクリン製剤は肺特異的な血管拡張作用があります。

成人期の影響

NEHIは主に乳児期に発症しますが、成人や子どもの後期にも肺線維化として残存することがあります。成人では症状がほとんど出ないこともありますが、肺機能低下や慢性的な呼吸障害が見られることがあります。

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