概要
機能的能力評価(Functional Capacity Evaluation, FCE)は、持ち上げ・立位・座位などの作業関連動作を検査し、患者がシミュレーションされた労働日に仕事を遂行できるかを評価します。通常、患者は早朝に理学療法センターへ来院し、4〜8時間滞在します。
評価項目
動的筋力(Dynamic Strength)
重い物体をある場所から別の場所へ移動させる能力を測定します。検査重量は職務に応じて変わり、事務職は10〜20ポンド、荷役作業員は50〜100ポンドが一般的です。床から腰まで、腰から目線までの持ち上げ、片手・両手での運搬、押し引きなどが含まれます。
姿勢耐性(Position Tolerance)
一定姿勢での作業継続能力を評価します。座位・立位での仕分けやファイリング、頭上や腰下の作業、さらにはしゃがみ・ひざまずき・仰向けになる動作も検査対象です。
移動性(Mobility)
下肢の移動能力は階段やはしごの昇降、歩行、反復スクワットで測定し、上肢の移動能力は座位・立位での左右ツイストや大型物の仕分け、レバー操作などで評価します。
持久力(Endurance)
検査開始時と終了時のパフォーマンスを比較し、1日の作業耐久性を判断します。検査中は定期的に休憩・食事を取り、痛みレベル、心拍数、タスク完了時間、姿勢保持時間、平均スコアから評価します。
微細運動技能(Fine Motor Skills)
Perdueペグボード、O'Conner指・ピンセット操作テスト、ミネソタ細かい作業テスト、ハンドツール操作テストなどで、指先や手で小さな物体を掴む・置く・回す能力を測定します。職務にハンドツールが不要な場合は省略可能です。
バランスと協調性(Balance and Coordination)
作業でビームや足場、急速な機械操作が必要な場合に評価します。脳損傷歴がある場合は職務に関係なくテストします。地面から6インチのビーム上を歩く、片足立ちなどを行い、全タスクでの協調性を観察します。
