多嚢胞性肝疾患の治療法
多嚢胞性肝疾患は遺伝性疾患で、世代間で受け継がれます。肝臓の表面や内部に多数の嚢胞が形成され、肝機能を妨げます。嚢胞の増大に伴い腫れや疼痛が生じることが多いですが、症状が全く出ない患者もいます。治療は、疾患の進行度、患者の全身状態、そして多嚢胞性腎疾患の有無に応じて選択されます。
臨床試験
メイヨークリニックでは、Octreotide LAR Depot(オクトレオチドLAR デポ)という新薬を用いた第II相・第III相臨床試験が実施されています。この薬は多嚢胞性肝疾患の治療を目的としており、同時に多嚢胞性腎疾患への効果も検証されています。試験は2007年に開始され、2010年に完了する予定でした。
外科手術
多嚢胞性肝疾患と診断された患者は、嚢胞や嚢胞が多数ある肝部分の切除を行うことがあります。適応に応じて肝移植が選択されるケースもあります。部分肝切除(肝切除術)の10年生存率は約78%、5年生存率は約90%と報告されていますが、腎機能の有無、診断時の病期、患者の年齢や全身状態によって結果は大きく変わります。
薬物療法
疾患の初期段階では、血圧降下薬や利尿剤が処方され、症状のコントロールや合併症の予防に役立ちます。多嚢胞性腎疾患を伴う場合は、尿路感染症の予防・治療に抗生物質が使用されます。また、塩分を控えた食事が推奨され、腎臓と肝臓への負担を軽減します。
