概要
2002年に米国食品医薬品局(FDA)は、ブプレノルフィンとナロキソンの組み合わせであるサブオキソン(Suboxone)を、オピオイド依存症の治療薬として承認しました。患者は外来・入院のいずれの環境でも処方を受け、薬局で調剤されたものを自宅で使用できます。
重要性
サブオキソンはオピオイドを含むものの、疼痛緩和や痛み治療を目的としては通常処方されません。主な適応はオピオイド依存症の治療であり、患者が治療に継続しやすくすることが目的です。
作用機序
有効成分のブプレノルフィンは「部分オピオイド作動薬」です。オキシコドンなどの「完全作動薬」に比べ、鎮痛効果は限定的で、オピオイド受容体への作用が部分的です。
効果の特徴
部分作動薬であるため、用量を増やしても効果が一定の上限(「天井効果」)を超えることはありません。過剰投与による呼吸抑制リスクはフル作動薬に比べ低いとされています。
併用成分の役割
サブオキソンに含まれるナロキソンはオピオイド拮抗薬です。注射や鼻からの吸引といった乱用を防止するために配合されており、天井効果を打ち破ろうとした場合に作用が顕在化します。
利点
FDAの承認は「オピオイド依存症の治療」のみですが、医師が適切と判断すれば「オフラベル」使用として疼痛管理に処方することも可能です。
注意点
医師がサブオキソンを疼痛目的で処方することは違法ではありませんが、疼痛管理に最適な薬剤とは見なされておらず、FDAが疼痛用途での安全性・有効性を評価したデータはありません。使用する際は医師と十分に相談してください。
