前庭機能を高めるアクティビティ
前庭系は内耳の感覚構造にあり、身体のバランス感覚に不可欠です。前庭処理の機能不全は、バランス感覚の低下、めまい、回転性めまいなど様々な症状として現れます(Vestibular Disorders Association)。しかし、これらの問題を改善するための活動がいくつかあります。
前庭システム
ワシントン大学セントルイス校解剖学・神経生物学部の説明によれば、前庭システムは「頭部の位置と空間での動きを常に監視する」役割を担っています。そのために、頭をうなずいたり振ったりするような回転運動(角加速度)や、エレベーターに乗るときのような直線加速度を検出します。内耳の半規管は角加速度を、前庭の球形器(前庭嚢)と卵形器(卵円嚢)は直線加速度を感知します。
幼児向けアクティビティ
子どもが前庭処理に課題を抱えている場合、ミネソタ州の小児病院・クリニックが推奨する活動で、協調運動、バランス、前庭処理を促進できます。過度な回転など刺激が強すぎるものは避け、以下のような穏やかな動きを取り入れましょう。
- ベッドやエクササイズボール、親の膝の上でのはねる遊び
- 家庭用のベビースイングや公園のブランコ
- 床での転がり遊び
- 車での移動中の揺れ
- そりや三輪車に乗る
- ロッキングホースやロッキングチェアでの揺れ
- 毛布の中でのブランコ
- 前転・後転などのサマーソルト
成人向けエクササイズ
前庭処理の問題は子どもだけでなく、外傷や加齢に伴って成人でも起こります。ミシシッピ大学医学センターの耳鼻咽喉科・コミュニケーション科学部は、前庭機能を向上させるためのエクササイズを提案しています。
座位でできる頭部エクササイズ
- 頭を下に向けて床を見る。そのままゆっくりと天井を見るように頭を上げる。これを10回繰り返し、めまいや吐き気が出たら速度を落とす。1日3回行う。
- 頭を右に回転させ、次に左に回転させる。症状が出る速度で行い、症状が収まってから次のセットへ。1セット10回、1日3セット。
立位でできるエクササイズ(バランスが改善したら)
- 壁に手をつかず、かかととつま先を揃えて30秒以上立つ。まずは目を開けて行い、次に目を閉じて挑戦する。
- 片足で立つ。安全のため、必ず誰かが近くにいる状態で行う。
- 目の高さより上で小さなゴムボールを手から手へ投げながら立つ練習をする。
