子どもの経口補水療法(ORT)とは?
経口補水療法(ORT)とは
経口補水療法(Oral Rehydration Therapy、略称ORT)は、脱水症状を予防・治療するための、シンプルで効果的、かつ低コストな方法です。体内の水分と塩分が失われたときに、子どもに水、電解質、糖分を含む液体を与えて補います。
ORTはいつ使用するか
以下のような脱水の原因があるときに適用します。
- 下痢
- 嘔吐
- 発熱
- 大量の発汗
- その他の水分喪失を伴う状態
ORTの仕組み
脱水した子どもが失った水分と電解質を補うことで、体内の水分バランスを回復させます。水は体液を補い、電解質は筋肉や神経の機能を調整します。糖分は電解質の吸収を助け、エネルギー源となります。
ORTのメリット
安全で効果的な脱水治療法です。さらに以下の利点があります。
- 低コスト
- 簡単に投与できる
- 自宅で実施可能
- けいれんや腎不全など、脱水に伴う合併症の予防
投与方法
通常は経口で、スプーン、コップ、または哺乳瓶で与えます。飲むことが難しい場合は、鼻から胃に通す細いチューブ(経鼻胃管)で投与します。
投与量の目安
子どもの年齢と体重に応じて異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
| 年齢 | 投与量(1回の下痢後) |
|---|---|
| 2歳未満 | 50〜100 ml |
| 2〜10歳 | 100〜200 ml |
| 10歳以上 | 200〜250 ml |
これはあくまで目安であり、個々の状態に合わせて調整が必要です。
副作用
ほとんどの場合問題なく使用できますが、稀に以下の軽い症状が現れることがあります。
- 吐き気
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- 膨満感・ガス
症状が重くなる場合は直ちに投与を中止し、医師に相談してください。
受診が必要な症状
次のような症状が見られたら、すぐに医療機関を受診してください。
- 1日24時間で10回以上の水様便
- 頻繁な嘔吐
- 体温が40℃(104°F)以上
- 意識レベルの低下や反応が鈍い
- 頭頂部の前頭凹(頭蓋骨の柔らかい部分)がへこんでいる
- 口や唇が乾燥している
- 尿が出ない、または濃い色の尿が続く
これらは重度の脱水のサインで、速やかな治療が必要です。
脱水予防のポイント
病気のときは特に、子どもにこまめに水分を取らせることが大切です。喉が渇いていなくても、少量を頻繁に与えましょう。ジュースや炭酸飲料など糖分の多い飲料は、脱水を悪化させることがあるため避けてください。
暑い環境や旅行先で脱水リスクが高い場合は、事前に医師に相談し、予防策を確認しておきましょう。
