網膜静脈性眼疾患

網膜とは

網膜は眼球の内部後方に位置し、光を感知する組織です。カメラのフィルムのように、目に入った光は網膜に焦点が合わせられ、光感受性の細胞が電気信号に変換します。その信号は視神経を通じて脳へ送られ、視覚が形成されます。

網膜静脈性眼疾患のタイプ

網膜静脈性眼疾患は、主に以下の2つの閉塞により発症します。

  • 枝状網膜静脈閉塞(BRVO)
  • 中心網膜静脈閉塞(CRVO)

枝状網膜静脈閉塞(BRVO)

BRVOは、網膜から心臓へ血液を戻す静脈が部分的に閉塞することで起こります。この閉塞により血圧が上昇し、出血や眼内の液体漏出が生じます。閉塞部位によって出血の範囲は異なりますが、全身の静脈閉塞と同様に、脳卒中や心臓疾患のリスクを示すことがあります。

患者層

BRVOは50歳以上の男女に多く見られ、特に60代・70代で発症率が高くなります。片眼でBRVOを経験した人の約10%が、後にもう一方の眼でも同様の閉塞を起こします。そのため、基礎疾患である血管障害の有無を確認することが重要です。

診断

BRVOが起こると視界がぼやけ、視野が狭くなることがあります。眼科医は眼底検査や画像診断で閉塞部位を特定し、経過観察や合併症の有無をチェックします。放置すると視力低下につながります。

治療

現在、根本的な治療法は確立されていませんが、レーザー光凝固療法により漏れた毛細血管を封鎖し、視力の安定や改善が期待できます。予防と管理に向けた研究が進められています。

中心網膜静脈閉塞(CRVO)

CRVOは、視神経部にある最終的な網膜静脈が完全に閉塞する状態です。BRVOに比べて稀ですが、病状は重く、毎月の定期的な観察が必要です。早期発見と適切な管理が視力維持の鍵となります。

目と視力障害 - 関連記事