魚眼症(フィッシュアイ病)の概要と対策
魚眼症(英語名:Fish‑eye disease、略称:FED)は、人間に発症するまれな遺伝性代謝異常です。名前は角膜に見られる濁りが魚の目に似ていることから付けられましたが、実際には体内の酵素欠損が原因です。
原因
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主な原因は、レシチン:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(LCAT)という酵素が不足することです。この欠損は遺伝的に受け継がれ、世代間で伝わります。
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代謝障害、特にコレステロールや脂質(リポイド)の正常な代謝ができないことでも発症します。
症状
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視力低下や視野のぼやけがみられます。
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血中の善玉コレステロール(HDL)が低下し、35 mg/dL以下になると心血管リスクが高まります。
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角膜に白濁斑(角膜混濁)が現れ、まるで魚の目のように見えることがあります。
合併症
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最も深刻なのは慢性腎不全です。腎機能が著しく低下した場合、腎移植が唯一の治療オプションとなります。
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タンパク尿、血中トリグリセリドの上昇(高トリグリセリド血症)、総コレステロールの上昇(高コレステロール血症)も頻繁に報告されています。
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リポタンパク質の低下や、赤血球破壊による溶血性貧血も起こり得ます。
用語と別名
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LCAT欠損症、α‑LCAT欠損症、レシチン‑コレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症、ホスファチジルコリン‑ステロールシクロトランスフェラーゼ欠損症など、酵素名に基づく呼称があります。
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その他の呼称として、脂質異常性角膜ジストロフィー、ノルム病(Norum's disease)やFED(Fish‑eye disease)があります。
由来・歴史
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1979年にラース・A・カールソンとB・フィリップソンが、スウェーデンのある家族(父親と3人の娘)が角膜に大きな白濁を呈したことから「魚眼症」という名称を提案しました。
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同年11月3日付の医学誌『Lancet』に掲載された論文「Fish‑eye disease. A new familial condition with massive corneal opacities and dyslipoproteinaemia」で初めて報告されています。
