涙管が詰まる原因は?

涙は涙腺で自然に分泌され、眼球の潤滑、汚れや感染からの保護、そして感情や痛みの表現といった重要な役割を果たします。分泌された涙は角膜上を流れた後、各目の内側の小さな穴(内側角結膜点)から鼻涙管を通って鼻腔へ排出されます。しかし、乳児や成人で鼻涙管が詰まると、目の刺激や感染のリスクが高まります。

先天性鼻涙管閉塞(ダクリオステノーシス)

先天性鼻涙管閉塞は新生児に最も多く見られる涙管閉塞の原因です。出生前に涙管を覆う膜が開かないために起こります。多くの場合、生後2か月以内に自然に開通しますが、開かない場合は眼科医が管を開く処置を行います。

顔面奇形(例:ダウン症候群)

ダウン症候群など特定の疾患を持つ赤ちゃんは鼻骨の発育異常があり、涙管に余分な圧力がかかり排泄が妨げられます。マッサージや抗生物質点眼で改善することがありますが、1歳までに解消しない場合は眼科医が手術で管を開通させます。

慢性眼感染症・炎症

結膜炎や慢性副鼻腔炎など、目や鼻涙管、鼻腔の慢性的な感染や炎症が続くと、涙管が閉塞しやすくなります。治療はまず基礎となる感染や炎症を抑えることから始めます。

腫瘍・嚢胞・結石

涙腺や鼻涙管の途中に腫瘍、嚢胞、結石ができると、部分的または完全に管が塞がれます。腫瘍が原因の場合、根治が難しいことがあります。

顔面外傷

顔面の骨折や外傷で鼻涙管付近が損傷すると、涙の流れが妨げられます。必要に応じて外科的に修復することが求められます。

点眼薬などのトピカル薬剤

長期間にわたる点眼薬(例:緑内障治療薬)や、化学療法薬ドセタキセルなどの副作用で涙管が閉塞することがあります。薬剤が原因の場合は、使用中止や薬剤変更で改善が期待できます。

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