核型解析で遺伝性疾患を診断する手順

概要

DNAは遺伝子と呼ばれる小さな分子の集合体で、細胞にどのタンパク質を作るかを指示します。遺伝子に変異が起きると、タンパク質の機能が乱れ、遺伝性疾患が発症します。核型解析(カリオタイプ)は、染色体の構造や数に異常がないかを顕微鏡で観察し、診断に利用する手法です。

必要なもの

  • 細胞サンプル(口腔拭い液、血液、皮膚スクレイピング等)
  • ガラススライド
  • 超活性染色液(スーパーバイタル染色)
  • 顕微鏡
  • デジタルカメラ(顕微鏡に接続)
  • プリンター
  • パソコンと画像解析ソフトウェア
  • 標準核型画像(リファレンス)

手順

1. 染色体の観察

  1. 受領したサンプルから細胞をスライドに塗布し、薄く広げます。口腔粘膜の拭い液、血液、皮膚のスクレイピングなど、体内の任意の細胞が使用可能です。すべての細胞は同一の染色体数と構造を持っています。

  2. メーカーの指示に従い、超活性染色液で細胞を染色します。

  3. 染色したスライドを顕微鏡下に置き、染色体のバンドが確認できるように焦点を合わせます。

  4. 染色体が最も鮮明に映っている細胞を選びます。染色体は長く、バンドパターンがはっきりと見えるはずです。

  5. 選択した細胞をデジタルカメラで撮影し、画像をプリントアウトします。この画像を基に染色体を配置し、核型を作成します。

2. 核型の作成

  1. 染色体をサイズ順に並べます。同一サイズかつ同じバンドパターンを持つ染色体は対になり、23対(合計46本)になるはずです。これが核型です。

  2. 標準核型画像と比較し、配列やバンドパターンの違いを確認します。

  3. 染色体の対数と総本数を数えます。46本より多い場合は「多倍体(ポリソミー)」、少ない場合は「単倍体(モノソミー)」と診断し、該当する遺伝性疾患の可能性を評価します。

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