溶血性ストリップとは何か
溶血性ストリップの概要
溶血性ストリップは、細菌が産生する溶血素(赤血球を破壊する酵素)を利用した微生物学的検査です。血液寒天プレート上で細菌を培養し、赤血球の溶解様式から菌種を特定します。
検査手順
1. 細菌培養液を血液寒天プレートにストリーク(線状に塗布)します。
2. 培養後、赤血球が溶解したかどうかを観察します。
溶血の判定
・ベータ溶血:コロニー周囲に透明な溶血領域が現れ、完全に赤血球が破壊されます。例:Streptococcus pyogenes。
・アルファ溶血:コロニー周囲が緑がかったまたは茶色に変色し、部分的に溶血が起こります。例:Streptococcus pneumoniae。
・ガンマ溶血:溶血は認められず、変化がありません。
臨床での主な活用例
- 血流感染症を引き起こす細菌の同定
- 髄膜炎や肺炎の原因菌検出
- 皮膚・軟部組織感染の診断支援
- Streptococcus・Staphylococcus 属の鑑別
- 細菌株の病原性評価
- 抗菌薬治療効果のモニタリング
診断と治療への意義
溶血性ストリップは、感染症の迅速な診断と適切な抗菌薬選択に不可欠な情報を提供します。溶血パターンの把握により、原因菌の推定が早期に可能となり、患者の予後改善に寄与します。
