C型肝炎ウイルス(HCV)の感染から進行までの流れ
C型肝炎は肝臓に炎症を起こす疾患で、感染のタイミングや早期治療、生活習慣が予後に大きく影響します。患者自身の選択が病気の進行(または寛解)を左右すると言っても過言ではありません。
感染経路
C型肝炎ウイルス(HCV)は感染者の血液と直接接触することで感染します。米国肝臓財団によれば、最も一般的な感染経路は薬物使用者同士の注射器共有です。
診断と早期段階
血液検査でHCVの有無を確認します。感染後最初の6か月は自覚症状がほとんどなく、患者はウイルスに気付かないことが多いです。ただし、肝酵素の上昇は血液検査で検出でき、早期に診断・治療すれば重篤な肝障害を防げます。
急性C型肝炎
急性とは短期間のことを指します。米国肝臓財団(ALF)のデータ(2010年)によれば、感染者の15〜40%が6か月以内に自然にウイルスを排除でき、適切な治療と薬物・アルコールの禁酒が鍵となります。抗ウイルス薬はインフルエンザ様の症状など副作用を伴うことがあります。
慢性C型肝炎
感染後6か月以上経過してもウイルスが体内に残ると、慢性(長期)C型肝炎へと移行します。肝臓の炎症と障害が進行し、肝機能が低下します。治療の選択肢は限られますが、最新の直接作用型抗ウイルス薬(DAA)は高い治癒率を示しています。
肝機能障害
慢性HCVが肝臓を攻撃し続けると、以下のような症状が現れます。
- 倦怠感、食欲不振、吐き気・嘔吐
- 腹部膨満感、発熱
- 皮膚の炎症や発疹、黄疸(皮膚や眼球の黄変)
- むくみ、免疫力低下、情緒不安定
肝硬変
慢性C型肝炎患者は肝硬変のリスクが高く、肝移植が必要になるほど重篤化することがあります。特にアルコール摂取とHCV感染が同時にある場合、肝硬変や末期肝疾患への進行リスクは極めて高くなります。
