ホルモンバランスの乱れが引き起こす甲状腺の問題

首の下部に位置する甲状腺は、甲状腺ホルモンと呼ばれるホルモンの産生・貯蔵・放出を担っています。下垂体は甲状腺の働きに非常に敏感で、甲状腺ホルモンが不足すると、下垂体はそれを感知して甲状腺の活動を促します。

副腎

腎臓の上にある副腎は、アドレナリンやコルチゾール、エストロゲン、プロゲステロンなどのホルモンを産生します。副腎機能が低下すると副腎不全となり、ホルモン産生が減少します。これが既存の甲状腺疾患を悪化させることがあります。

コルチゾール

『Thyroid Power』のリチャード・シェイムズ博士とカリリー・シェイムズ博士によれば、甲状腺ホルモンの低下はしばしば副腎不全を隠すことがあります。コルチゾールの産生は甲状腺ホルモン(T3・T4)の合成に直接関わり、代謝を調整します。コルチゾール不足の症状には、性欲低下、めまい、疲労、血圧低下、低血糖、塩分欲求、目の下のくすみなどがあります。

プロゲステロン

プロゲステロンとエストロゲンも副腎で産生されます。女性では、プロゲステロンが受精に適した環境を作り、生殖を支援します。また、プロゲステロンはコルチゾールの原料でもあります。コルチゾールが代謝に必要な甲状腺ホルモンの産生に影響するため、プロゲステロンが不足すると甲状腺ホルモンも低下します。プロゲステロン不足の症状には、不妊、うつ、体重増加、胆嚢疾患、むくみ、生理不順などがあります。

エストロゲン優位

ストレスはエストロゲン優位を引き起こす要因の一つです。長期間のストレスは副腎を疲弊させ、必要なホルモンの産生ができなくなります。その結果、低血圧、うつ、イライラ、疲労、アレルギー、不安、糖尿病、頭痛などの症状が現れます。副腎疲労によりプロゲステロンが産生できず、コルチゾールも減少するため、エストロゲンが相対的に優位になります。副腎と甲状腺が作るホルモンは相互に補完し合うため、体の健康には両者のバランスが不可欠です。

治療法

副腎と甲状腺のホルモンバランスを整える自然な方法として、生活習慣の見直しが有効です。カフェインの摂取を減らし、適度な運動を取り入れましょう。ストレスを軽減すれば副腎の機能も改善します。また、加工食品や特に乳製品の摂取を控えることで、外部からのホルモン影響を減らすことができます。

甲状腺の問題で医師を受診する際は、併せて副腎不全の治療についても相談するとよいでしょう。

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