高張・等張・低張性溶液は何のために投与するのか?

高張性溶液の用途

・細胞の脱水(収縮):細胞外の溶質濃度が高くなることで水分が細胞外へ移動し、細胞が縮小します。乾燥果実や乾燥肉の製造など、細胞や組織を保存する際に利用されます。

・細胞浮腫の改善:細胞が過剰に水分を取り込み膨張した場合、高張性溶液を投与すると水分が細胞外へ引き出され、浮腫が軽減します。脳浮腫や組織浮腫の治療で活用されます。

等張性溶液の用途

・細胞の体積と形態の維持:細胞内外の溶質濃度が等しいため、浸透圧のバランスが保たれ、水の出入りがなく、細胞の正常な構造と機能が維持されます。実験の基準液としても使用されます。

・体液補充:脱水状態(下痢や大量発汗など)で失われた水分と電解質を補う際に、等張性溶液は細胞容積を変化させずにバランスを回復させます。

低張性溶液の用途

・細胞膨張と破裂(リシス):細胞外の溶質濃度が低いため水分が細胞内に流入し、細胞が膨張します。過度に膨張すると細胞が破裂し、細胞破砕や抽出実験に利用されます。

・膨圧(膨張圧)の増加:植物細胞では低張性溶液により水分が取り込まれ、細胞膨圧が上昇し、細胞形態と組織の剛性が保たれます。

低体温 - 関連記事