イソプロパノールとエタノールの違いと特徴

化学構造

イソプロパノールはエタノールより分子がやや大きく、化学式は C3H8O、エタノールは C2H6O です。炭素・水素・酸素という同じ原子を含みますが、原子数の違いにより沸点や揮発性などの物性が異なります。

用途

両者とも消毒効果がありますが、イソプロパノールは皮膚の消毒に特に有効です。米国食品医薬品局(FDA)は、エタノール(濃度60〜95%)およびイソプロパノール(濃度70〜91%)が手術前の皮膚処理や医療従事者の手指消毒に安全かつ効果的と認めています。

イソプロパノールは溶剤として幅広く利用され、塗料・染料の溶剤、洗浄・乾燥剤、医薬品や化粧品の溶剤などに使用されます。一方、エタノールは飲用が可能で、ウイスキー、ビール、ワインなどのアルコール飲料や、ガソリンエタノールとして自動車燃料、バイオディーゼル燃料としても利用されます。

毒性と健康影響

大量に摂取するとどちらも有害ですが、イソプロパノールはエタノールの約2倍の毒性があります。摂取後30分以内に嘔吐、頭痛、腹痛、下痢、協調運動障害などの症状が現れ、重篤な場合は死亡することもあります。エタノールの有害作用は摂取数時間後に現れ、酔いはあるものの致死的になるケースは稀です。

変性アルコールと消毒用アルコール

変性アルコールはエタノールにメタノール、イソプロパノール、ガソリンなどの有毒・苦味のある添加物を加えて飲用に適さないようにしたものです。

消毒用アルコール(ラビングアルコール)は主にイソプロパノールを70%、残りを水で希釈したものです。場合によってはエタノールに少量のイソプロパノールを加えて使用することもあります。

疾患 - 関連記事