双極性障害IIに対する作業療法の役割
作業療法士は、精神的・身体的・発達的・感情的な課題を抱える人々が、日常生活や職場で自立し、タスクをこなせるよう支援します。双極性障害IIは生活全般に支障をきたすことが多く、仕事や家庭での機能低下が見られます。作業療法を受けることで、患者は自分の生活を取り戻す手助けが得られます。
双極性障害IIの軽躁(ハイポマニア)
双極性障害IとIIは似ていますが、II型では「上向き」エピソードが軽度で、ハイポマニアと呼ばれる状態になります。主な症状は、考えが次々に駆け巡る、早口で大声になる、エネルギーが増大する、睡眠欲求が減少する、過活動になるなどです。
抑うつエピソード
双極性障害の抑うつはうつ病と似た症状を示します。気分の落ち込み、性欲減退、エネルギー低下、興味喪失、そして自殺念慮が現れることがあります。自己評価が低く、無価値感に悩むことも多く、頭痛や胃痛などの身体症状を伴うこともあります。II型では、ハイポマニアと抑うつが交互に現れることが典型的です。
症状がもたらす日常生活の困難
ハイポマニア時は社交的で楽しい印象を与えることがありますが、衝動的な行動(無駄遣い、危険な性行為、リスクの高い行動)につながりやすく、仕事の遅刻や欠勤、対人関係のトラブルを招きます。一方、抑うつ時は倦怠感や体の痛みでベッドから起き上がれず、仕事や家庭での役割を果たせなくなります。両極端が繰り返されることで、職場でのパフォーマンス低下や人間関係の摩擦が生じます。
作業療法が双極性障害IIに与える支援
作業療法の目的は、クライアントが仕事・家庭・地域社会へ再統合できるよう支援することです。具体的な介入は、ストレス軽減、リラクゼーション、自己肯定感向上を目指します。例として、日記を書く習慣の指導や呼吸法・イメージトレーニングの実施があります。
さらに、作業療法士は以下の支援を行います。
- 作業能力と自己管理の評価
- 金銭管理や身だしなみ、家族とのコミュニケーションなど、個別の治療目標設定
- 職場復帰に向けた合理的配慮や環境調整の提案
- 服薬管理のモニタリングと教育
- 家族や関係者への疾患理解の啓発と再発防止策の共同策定
作業療法士の探し方
まずは主治医(精神科医や心理療法士)に相談し、チームで連携できる作業療法士を紹介してもらいましょう。紹介が得られない場合は、地域の総合病院やリハビリテーションセンターに問い合わせると良いでしょう。
