ホジキン病 vs 非ホジキンリンパ腫:どちらが治療しやすいか?
ホジキン病(HD)と非ホジキンリンパ腫(NHL)は、どちらもリンパ系に発生するがんです。米国がん協会(ACS)によると、HDはリンパ節から次のリンパ節へと段階的に広がる傾向があり、治療が比較的しやすいとされています。一方、NHLは拡散パターンが予測しにくく、他の臓器へ転移しやすいため、治療が難しいケースが多いです。
リンパ系の概要
-
リンパ系は免疫システムの一部で、リンパ管、リンパ液、リンパ組織から構成されます。リンパ組織には、感染や病気と戦う白血球が多数存在します。
ACSによれば、リンパ組織はリンパ節、脾臓、胸腺、骨髄、消化管、扁桃など体内のさまざまな部位に分布しているため、リンパ腫はほぼ全身のどこでも発生し得ます。
原因
-
国立がん研究所(NCI)によると、HDもNHLも、主にB細胞が異常増殖し始めることが発症の起点です。異常なリンパ球が急速に増えることで正常細胞を圧迫し、リンパ組織内に腫瘍(腫瘤)が形成されます。
症状
-
共通の症状として、首・脇の下・鼠径部の無痛性リンパ節腫脹、原因不明の体重減少、発熱、激しい寝汗、咳、呼吸困難、胸痛、倦怠感などがあります(NCI)。
NHLでは腹部の痛みや腫れ、満腹感がみられることがあります。一方、HDでは皮膚のかゆみや、アルコール摂取後にリンパ節が痛む「アルコール感受性」などが特徴的です。
治療
-
治療法は患者ごとに異なりますが、ACSが挙げる主な選択肢は化学療法と放射線療法です。
場合によっては、幹細胞移植が併用されることもあります。手術はHD・NHLともに稀にしか行われません。
リスク要因
-
NCIによれば、免疫機能の低下、エプスタイン・バーウイルス(EBV)やヒト免疫不全ウイルス(HIV)などのウイルス感染、家族歴がリスクを高めます。
年齢も重要です。HDは15〜35歳の若年層と55歳以上の成人に多く見られますが、NHLは主に60歳以上の高齢者に発症しやすいです。
生存率
-
全体的に見て、HDの方が生存率は高いです。
NCIの調査(1999〜2006年)によると、HDの5年相対生存率は84.7%、NHLは67.4%でした。
