アルコール乱用がもたらす肝臓障害と肝不全
肝臓の役割
肝臓は腹部右上部に位置し、脂質・タンパク質・毒素の代謝や、血液中の有害物質の除去など、体内の重要な機能を担っています。
肝臓疾患
アルコール乱用により、脂肪肝、アルコール性肝炎、肝硬変の3つの主な障害が生じます。脂肪肝は飲酒をやめれば回復可能です。アルコール性肝炎は炎症が長期化し、重症化すると生命に危険が及びます。肝硬変は肝組織が線維化し不可逆的に機能が失われ、最終的に肝不全へと進行します。
アルコール性肝硬変
米国肝臓財団によると、長期間(10年以上)にわたり大量に飲酒する人の10〜20%が肝硬変を発症します。進行は脂肪肝→アルコール性肝炎→肝硬変の順に進むことが多いです。
慢性肝不全
肝硬変に伴う肝不全は慢性肝不全と呼ばれ、数年にわたる肝障害の蓄積が原因です。初期症状は吐き気、倦怠感、下痢などで、診断が難しいことがあります。
後期症状
慢性肝不全が進行すると、意識混濁、極度の疲労、昏睡のリスク、最終的には死に至ります。
適正な飲酒量
アルコールは適量を守って摂取すべきです。米国肝臓財団は、女性と65歳以上の方は1日1杯、男性は1日2杯までを安全な飲酒量としています。
治療と予防
肝不全は不可逆的ですが、残存機能を保つ治療や肝移植が選択肢となります。最も重要なのは飲酒を中止し、肝臓への負担を減らすことです。
