概要
サルモネラは爬虫類、哺乳類、鳥類の腸内に広く存在する細菌属で、ヒトにも感染し食中毒の主な原因となります。
同定
サルモネラ・エンテリカ・血清型チフス(S. typhi)は、腸壁を通過して血流に侵入し、チフ熱を引き起こす病原体です。感染時、腸上皮細胞はインターロイキン‑8(IL‑8)などのケモカインを分泌し、好中球(PMN)などの白血球を呼び寄せます。
機能
分泌されたケモカインは炎症反応を誘導し、好中球は腸粘膜を通過して腸腔へ移動します。2008年の『Infection and Immunity』誌の研究によれば、S. typhi は腸細胞からHXA3というケモカインの分泌を促進し、これが好中球の腸内移動に必須であることが示されています。
特徴
好中球はサルモネラ感染に対する防御に中心的な役割を果たします。1998年の『Proceedings of the National Academy of Sciences』の研究では、好中球欠損マウスはサルモネラを含む様々な病原体に対して極めて感受性が高くなることが報告されています。また、試験管内では好中球はマクロファージに比べてサルモネラを効率的に殺菌します。
