Enterococcus faecalis のメチルレッド試験の概要

Enterococcus faecalis は正常な腸内細菌ですが、免疫機能が低下した患者(例:化学療法中のがん患者)では感染リスクが高まります。近年は院内感染の主要因の一つとなり、抗生物質耐性株も増えているため、迅速かつ正確に同定することが重要です。

重要性

Enterococcus faecalis は腸内に常在する菌ですが、免疫抑制状態の患者では膀胱や尿路など他部位に増殖し、病原性を示すことがあります。病院内での感染は治療が難しいことが多く、適切な検査で早期に特定する必要があります。

機能(メチルレッド試験の原理)

多くの細菌は発酵により乳酸や酢酸などの酸を産生します。混合酸発酵菌は多数の酸を放出し、培地のpH を低下させます。pH 指示薬を培地に加えることで酸性度を色の変化で可視化し、混合酸発酵菌かどうかを判定できます。

試験結果(効果)

メチルレッドは酸性環境で赤色、中性では黄色を示す指示薬です。培地に細菌を培養し、メチルレッド数滴を加えると、赤色に変われば陽性、黄色や橙色のままなら陰性と判定します。Enterococcus faecalis はメチルレッド陽性です。

利点

未知の菌の同定に有用です。例えば大腸菌は陽性、Enterobacter aerogenes は陰性です。Enterococcus faecalis の判別にもメチルレッド試験が利用できます。

留意点

混合酸発酵菌はすべて陽性となるため、メチルレッドだけで種を特定することはできません。通常は他の生化学的試験と組み合わせて鑑別します。

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