トリパノソーマ・ガンビエンゼの生活環と対策

トリパノソーマ・ガンビエンゼはヒトに睡眠病(西アフリカ睡眠病)を引き起こす原虫です。感染すると寄生虫が中枢神経系に侵入し、頭痛・異常行動・意識障害・昏睡などの神経症状を呈します。アフリカトリパノソーマ症はすべて細胞外液(血液・リンパ液・脳脊髄液など)で増殖します。

ヒト – 初感染

感染したツェツェバエが哺乳類の皮膚を刺すと、メタサイクリック形態のトリパノマチドが皮膚に注入されます。寄生虫は皮膚からリンパ系へ移動し、最終的に血流に入ります。

ヒト – 増殖

血中に入ったメタサイクリック形態はトリパノマチドへと変化し、全身のリンパ液や脳脊髄液へも広がります。そこで二分裂により増殖を続けます。

ツェツェバエ – 初感染

ツェツェバエは感染宿主を吸血することで寄生虫を取り込みます。血液中のトリパノマチドはバエの中腸で前球形(プロシクル)に変化し、二分裂で増殖します。

ツェツェバエ – ベクターとしての役割

増殖した前球形は中腸を離れ、エピマスト形へと変化して唾腺へ移動します。唾腺内でも二分裂を続け、バエが次の宿主を刺すときに感染させます。これにより生活環が再び始まります。

診断と治療

診断は血液、リンパ液、骨髄、脳脊髄液などからトリパノマチドを顕微鏡で確認します。診断が確定したら速やかに治療を開始すべきです。西アフリカ睡眠病の第一選択薬はペンタミジン・イセチオン酸塩です。

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