フックワーム(鉤虫)感染症の症状と対策
フックワームは、適切な衛生対策が取られていない開発途上国で多く見られる寄生虫感染症です。診断は血液検査と便検査で行われ、卵や血液の有無を確認します。症状は無症状から重篤なものまで様々です。
識別
フックワームは約1.3センチメートルの寄生虫で、主に足から皮膚に侵入します。皮膚に小さな穴ができ、血流を介して肺へ移動し、喉を通って消化管に到達します。
症状
侵入部位では腫れやかゆみ、膿疱を伴う発疹が見られます。肺に達すると、慢性咳嗽や喘鳴を伴う呼吸困難が現れます。腸に定着すると、吐き気・嘔吐、発熱、腹部膨満感・ガスによる持続的な腹痛、下痢、食欲不振、便中の血液などが起こります。
合併症(貧血)
寄生虫が腸壁から血液を吸い取るため、内部出血が起こり、鉄欠乏性貧血を引き起こします。貧血の症状としては、倦怠感、全身倦弱、皮膚が蒼白になり、手足の先端が冷たくなるなどがあります。
予防・治療
フックワーム感染はアルベンダゾールなどの抗寄生虫薬で治療します。重度の貧血がある場合は輸血が必要となり、タンパク質を多く含む食事で栄養回復を図ります。貧血が肝機能に影響を与える場合は、別途肝臓の治療が必要です。
考慮すべき点
感染は、糞便や排泄物が混入した土壌・砂と接触することで起こります。日本や米国など衛生環境が整った国では稀ですが、衛生インフラが未整備の地域では依然として重大な公衆衛生問題です。
