双孔犬条虫(Dipylidium caninum)の生活史
Dipylidium caninum(双孔犬条虫)は、犬や猫、時に人間の小腸に寄生する条虫です。体長は6インチ(約15cm)を超えることもあり、節片(プログロティド)から構成されています。主な媒介はノミで、ノミの体内で幼虫が発育し、宿主がノミを誤って飲み込むことで感染します。
腸内成虫期
小腸内で成虫は長い体節を次々に形成し、腸壁に付着して栄養を吸収します。各体節は独立した消化管と生殖器を持ち、先端から新しい体節が生え、古い体節は尾部へと移動します。
腸内卵期
成熟した体節は切れ離れ、卵嚢(妊娠プログロティド)となります。これらは腸内を通過し、最終的に肛門から排泄されます。
外部卵期
排泄された卵嚢は米粒大のサイズで、乾燥すると破裂し卵が放出されます。放出された卵は環境中に散布され、ノミの幼虫がこれを摂取します。
幼虫期
ノミの幼虫が卵を食べると、卵はオンコスフェアに孵化し、ノミの腸壁を貫通して体腔に移動し、システィセロイド幼虫となります。ノミは成虫になるまでシスティセロイドを宿主として保有し続けます。
成虫への発育
犬や猫、特に子どもは、システィセロイドを含むノミを誤って飲み込むことで感染します。ノミは消化管を通過し小腸で成虫に成長し、感染から約1か月で成熟します。成虫は再び体節を切り離し卵嚢を排出し、生活環が繰り返されます。
治療と予防
条虫感染はニクロサミドまたはプラジカンテルによる注射または錠剤で治療します。再感染防止のため、2週間後に追加投薬が推奨されます。根本的な予防はノミの駆除です。
