MRSA感染症の情報
概要
黄色ブドウ球菌は非常に一般的な細菌で、CDCによると人口の約30%が保菌者です。多くの場合症状は出ませんが、皮膚感染や血流感染を起こすことがあります。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、ペニシリンなど広域抗生物質に耐性を持つ黄色ブドウ球菌の一種で、治療は可能です。
事実
- MRSA感染症は大きく「地域獲得型」と「院内獲得型」の2種類に分かれます。入院歴がない人が感染した場合は地域獲得型、入院中に感染した場合は院内獲得型と呼ばれます。
- ミネソタ州保健局の報告によれば、地域獲得型は主に軟部組織や皮膚の感染で、院内獲得型は肺や血流へと重篤化しやすい傾向があります。
リスク要因
- 医療従事者や長期介護施設の入居者は院内獲得型MRSAのリスクが高いです。気管切開やカテーテルなど侵襲的デバイスを使用している患者も同様です。
- 地域獲得型は、刑務所や軍隊のように密集した環境にいる人、接触スポーツを行うアスリートなどに広がりやすいです。
症状
- 皮膚感染は膿瘍やクモの噛み跡に似た赤く腫れた隆起として現れ、痛みや膿が出ることがあります。
- 感染が肺や血流に広がると、発熱、倦怠感、悪寒、呼吸困難などの全身症状が現れます。
治療
- 皮膚の膿瘍は排膿が有効です。MRSAに対してはバンコマイシンが代表的な抗生物質で、院内・地域獲得型ともに使用されます。
- 軽度の感染は経口抗生物質で、重症例や血流感染は静脈内投与が必要です。
予防
- 医療現場では手指消毒、手袋やガウンの着用など標準予防策を徹底し、患者間の感染拡大を防ぎます。
- 地域での予防は、タオルやシェーバーなど個人用品の共有を避け、傷口は覆って清潔に保ち、頻繁に手を洗うことが重要です。
