カンジダ属の主な5種と特徴
カンジダは自然に存在する酵母の属で、約154種が確認されています。そのうち、ヒトに感染しやすく臨床的に重要とされる5種を以下にまとめました。
Candida albicans(カンジダ・アルビカンス)
別名モニリアとも呼ばれ、最も一般的なカンジダです。機会感染性で、口腔カンジダ症(口内炎)、外陰カンジダ症(膣炎)、爪カンジダ症、そしておむつかぶれなど、さまざまな真菌感染症の原因となります。
Candida glabrata(カンジダ・グラブラタ)
旧称トルロピシス・グラブラタ。免疫低下者、特に高齢者、放射線治療中のがん患者、HIV感染者において口腔カンジダ症の主要原因となりつつあります。感染時の死亡率が高いことが報告されています。
Candida tropicalis(カンジダ・トロピカリス)
比較的低病原性で、主に消化管や皮膚に常在します。過剰増殖すると真菌感染を引き起こすことがあります。また、オリーブ樹からのバイオディーゼル製造に利用されることもあります。
Candida parapsilosis(カンジダ・パラプシロシス)
病院内で問題視される種で、免疫抑制患者の敗血症や組織感染の原因となります。ヨーロッパの病院ではカンジダ感染の約25%を占め、標準的な抗真菌薬に対して自然耐性を示すことが多いです。
Candida krusei(カンジダ・クルセイ)
稀な種で、主に免疫不全患者に見られます。入院患者において高い死亡率が報告され、抗真菌薬の予防的使用と関連があります。カンジダ・パラプシロシスと同様に、標準的な抗真菌薬に対して高い自然耐性があります。
