グリセリンはなぜ下剤として使われるのか?

グリセリンは有機化合物で、食品の保存料や甘味料、リキュールの増粘剤として使用されます。また、咳止めシロップ、石鹸、下剤など健康関連製品にも含まれています。下剤としては、肛門粘膜を刺激し排便を促すと同時に、腸内から水分を便に引き込むことで排便を容易にします(米国がん協会)。

仕組み

グリセリンは高浸透圧性下剤として働きます。水分を保持し腸内の液体量を増やすとともに、肛門粘膜を軽く刺激して排便を促します。そのため、刺激性下剤に分類されます。

化学式

グリセリン(グリセロール)の化学式は HOCH2CH(OH)CH2OH です。3つのヒドロキシ基(OH)が水溶性と吸湿性を与え、周囲の水分を引き寄せます。

使用方法

グリセリンは坐薬(肛門内に挿入する固形形状)と浣腸(液体を肛門に注入する)として販売されています。坐薬は溶解するとグリセリンが放出され、浣腸はボトルやバッグに入れた液体を圧力で注入します。

潤滑作用

吸湿性と刺激性に加えて、グリセリンは潤滑剤としても機能します。坐薬や浣腸で腸内を潤滑することで、硬くざらついた便の排出を助けます。また、個人用潤滑剤にも使用されています。

便秘への効果

米国の消化器疾患情報センターによると、便秘は米国で最も一般的な胃腸の問題の一つです。様々な疾患、生活習慣、薬剤が原因となります。グリセリン下剤は安全かつ効果的な便秘治療法として多くの患者に利用されています。

予防と対策

便秘を予防すれば、グリセリンなどの薬に頼る必要が減ります。米国がん協会は、バランスの取れた高繊維食、水分摂取、定期的な運動、排便欲求を無視しないこと、排便習慣の変化に注意し、急激な変化があれば医師に相談することを推奨しています。

過敏性腸症候群 - 関連記事