多発性硬化症に伴う足下垂(フットドロップ)のエクササイズ
足下垂(フットドロップ)とは
足下垂は、足の前部を上げることができなくなる症状です。足先が地面に引きずられ、歩行時につまずきや転倒のリスクが高まります。多発性硬化症(MS)では、脳や脊髄の神経細胞を保護するミエリン鞘が免疫攻撃を受け、神経伝達が阻害されます。その結果、脳から「足を上げて」と送られる指令が足に届かず、足下垂が生じます。症状は片足だけでなく、両足に現れることもあります。暑さや疲労で症状が悪化しやすく、足を振り上げるのに多くのエネルギーが必要です。
足下垂の対策
足下垂の改善には、筋力強化と関節の柔軟性を高めるエクササイズが有効です。定期的に行うことで症状の緩和が期待できます。手術や装具(インソール、軽量の足首・足ブレース)も選択肢に含まれます。
自宅でできるエクササイズ例
- 椅子の背もたれを握り、足を肩幅に開いて立ちます。つま先立ちになり、10秒間キープした後、元の姿勢に戻します。次にかかとだけで立ち、同様に10秒キープします。これを10回繰り返します。
- 家具に手をかけてバランスを取りながら、つま先で20歩歩きます。その後、かかとだけで20歩歩きます。
- 椅子に座ったまま、かかととつま先を交互に前後に揺らします。これを20回以上行います。
これらのエクササイズは、1日10回(合計100回程度)を目安に毎日続けると、足下垂の症状が徐々に改善されます。
