多発性硬化症(MS)の再発症状と偽再発の概要

多発性硬化症(MS)は個々の患者により全く異なる経過をたどります。再発(エクサacerbation、リラプス、フレアとも呼ばれる)は症状が再び現れることを指し、以下のような兆候が現れます。

再発の主な症状

  • 下肢の脱力やこわばり、足が引きずられる感覚
  • 視界のかすみやぼやけ、霧視
  • しびれ、チクチク感、ピンと刺すような感覚

再発の定義

中枢神経系(CNS)の特定部位で炎症が起き、症状が24時間以上続き、前回の再発から30日以上経過した状態を再発と定義します。多くの場合、再発は数日から数週間、時には数か月続き、日常生活に支障をきたすことがあります。

再発の特徴

再発は新たな症状を引き起こすこともあれば、既存の症状を悪化させることもあります。例としては、視神経炎による視力低下や視野欠損、周囲が回転するようなめまいとバランス障害、極度の疲労感などが挙げられます。これらが同時に起こると、無力感やうつ状態に陥りやすくなります。

偽再発(擬似悪化)とは

「偽再発」は実際の炎症による再発ではなく、体温上昇など外的要因で一時的に症状が悪化した状態を指します。主な誘因は高温・多湿、尿路感染、風邪やウイルス感染、過度の運動などです。既存の症状が再び現れますが、神経系に新たな損傷は生じません。

偽再発の経過と対処法

体温が正常に戻ると、偽再発は自然に改善します。多くの患者は年間1〜3回の偽再発を経験し、場合によってはそれ以上の頻度になることもあります。米国多発性硬化症協会(NMSS)の指針によれば、偽再発は以下の特徴があります。

  • 体温が下がるか熱が下がった24時間以内に症状が消失する
  • 熱が関与しない中等度の再発は長引くことがある
  • 再発の持続時間を示す臨床的指標は存在しない
  • 時間の経過とともに自然に収まるが、必要に応じて症状軽減の治療が利用できる

適切な冷却や水分補給、必要に応じた医師の指導の下での薬物療法が、偽再発の頻度や重症度を抑えるのに役立ちます。

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