多発性硬化症の症状と対策
多発性硬化症(MS)は中枢神経系(脳、脊髄、末梢神経)を侵す慢性疾患で、米国だけで約35万人が罹患しています。原因や根本的な治療法は未解明ですが、症状は患者ごとに異なり、4つのタイプに共通して見られるものがあります。
運動機能障害
- 筋力低下や歩行困難が徐々に進行し、症状が悪化することがあります。
- 発作時には言語障害(構音障害)や痙攣が見られ、回復期には症状が軽減します。
- 進行期には片側麻痺や完全な麻痺が起こることがあります。
感覚症状
- 手足や足のしびれ、チクチク感が典型的です。
- 夜間に筋肉がリラックスした状態で症状が強くなることがあります。
- 原因不明の顔面痛や体の他部位の痛みも報告されています。
認知症状
- うつ状態や気分の変動が頻繁に起こります。
- 記憶障害や混乱(認知症様症状)が現れることもあります。
- 慢性的な疲労感が精神的な落ち込みを助長します。
その他の症状
- 性機能障害(感覚低下や勃起不全)
- 膀胱・腸のコントロール障害:頻尿、残尿感、便秘、失禁など
多発性硬化症のタイプ
- 再発寛解型(RRMS)― 発作と寛解が交互に現れます。
- 一次進行型(PPMS)― 発症から緩やかに機能が低下します。
- 二次進行型(SPMS)― 初期は再発寛解型ですが、後に徐々に進行します。
- 進行再発型(PRMS)― 発症と同時に進行しつつ、急性発作が起こります。
治療法
現在、完全な治癒法は確立されていませんが、症状緩和と病態進行抑制を目的とした薬剤が利用されています。代表的な疾患修飾薬(DMT)には、コパクソン(Copaxone)、アボネックス(Avonex)、レビフ(Rebif)などがあります。リハビリテーションや症状別の対症療法も重要です。
