多発性硬化症(MS)の治療における化学療法

神経はミエリンという保護膜に覆われています。多発性硬化症(MS)になると、このミエリンが破壊され、神経機能が徐々に低下します。症状は根本的に治すことはできませんが、化学療法(化学薬物)を含む治療法で症状の進行を抑えることが可能です。

従来のMS治療

まずはステロイドなどの薬剤で炎症や急性症状の緩和が試みられます。化学療法は通常、他の治療が効果を示さない場合の最終手段として検討されます。

ミトキサントロン

米国食品医薬品局(FDA)は、進行期のMS患者に対してミトキサントロンの使用を承認しています。免疫抑制作用により、病気の活動性を抑える効果が期待されます。

ベタセロン(ベタイン)

ベタセロンは単独で、あるいはミトキサントロンと併用して使用できる免疫調整薬です。症状の軽減や再発頻度の低下に寄与します。

その他の化学療法薬

  • アザチオプリン
  • クラジビン
  • シクロホスファミド
  • シクロスポリン
  • メトトレキサート

これらは本来がん治療(例:毛細血管性白血病)に用いられますが、筋肉の硬直や四肢の脱力といったMSの症状緩和にも効果が報告されています。

副作用

化学療法薬には、脱毛、吐き気、貧血、二次がんのリスク、感染症の罹患リスクなど、さまざまな副作用が伴う可能性があります。治療開始前にリスクとベネフィットを十分に検討することが重要です。

使用目的

化学療法はMSの進行を遅らせ、症状の悪化を抑えることを目的としています。患者さんの病状や進行度に応じて、最適な薬剤と投与スケジュールが医師によって決定されます。

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