頸椎症(頸部変形性疾患)の概要と対策
定義
頸椎症(頸部変形性疾患)は、首の椎骨(頸椎)や椎間板が加齢や負荷により変性し、骨棘(骨の突起)が形成されたり、椎間板がすり減ったりする状態を指します。この構造変化が神経根や脊髄を圧迫し、首・肩・腕に痛みやしびれ、感覚異常を引き起こすことがあります。
原因
主な原因は加齢です。40歳以上になると骨や椎間板の自然な摩耗が進み、70%以上の女性と85%以上の男性が60歳までに何らかの頸椎変性の所見を示します。男性は女性よりも若い頃に発症しやすく、過去に首を負傷した経験があるとリスクが高まります。
症状
- 後頭部や首の痛み、肩や腕の痛み・違和感
- しびれ、感覚低下、筋力低下
- 首のこわばり、頭痛(後頭部が多い)
- バランス感覚の低下、稀に排尿・排便障害
- 反射や協調運動の異常
治療法
軽度の場合は、市販の鎮痛剤、首用サポートベルト、首周りの筋力強化を目的とした理学療法が有効です。症状が強い場合は、安静や牽引による脊椎圧迫軽減、ステロイド注射、筋弛緩剤の併用が行われます。
手術
保存的治療で改善しない、または腕や脚の著しい筋力低下や神経障害が進行した場合は手術が検討されます。手術では、ヘルニア椎間板や骨棘の除去、必要に応じて損傷した椎体の切除と人工骨・金属インプラントによる頸椎の固定が行われます。脊髄管を圧迫している骨の除去も実施されます。
