帯状疱疹が引き起こす神経麻痺

帯状疱疹とは

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が幼少期に水痘として感染した後、神経に潜伏し続け、免疫力が低下したときに再活性化して皮膚に発疹を起こす病気です。水疱、激しい神経痛、発熱、頭痛、全身倦怠感などの症状が現れ、眼に帯状疱疹ができると視力低下の危険もあります。

ラムゼイ・ハント症候群

VZVが顔面神経に侵入すると、ラムゼイ・ハント症候群という神経麻痺が起こります。顔の片側が麻痺し、まるで脳卒中のように見えることがあります。耳の痛み、めまい、難聴も伴うことがあり、永続的な聴覚障害や眼の合併症、痛みが残るケースもあります。

ベル麻痺

同じくVZVが顔面神経を炎症させることで、ベル麻痺が生じます。症状はラムゼイ・ハント症候群に似ていますが、重症度は個人差が大きく、軽度なら1か月以内に自然回復することもあります。重度の場合は麻痺が残ることがあります。

治療法

ラムゼイ・ハント症候群は、発症から1週間以内に治療を開始すると回復が期待できます。抗ウイルス薬、鎮痛・抗炎症薬、めまい対策としてのベンゾジアゼピン、そして顔面筋のリハビリテーションが主な治療です。ベル麻痺でも同様の薬物療法が有効ですが、自然回復することも多く、眼が閉じられない場合は目の保護が必要です。

予防と対策

VZVは体内に残りますが、ワクチン接種で帯状疱疹の発症リスクを大幅に低減できます。乳幼児には水痘ワクチン(Varivax)、高齢者(60歳以上)には帯状疱疹ワクチン(Zostavax)や新世代ワクチンが推奨され、接種により発症率は約半減しています。

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