パーキンソン病患者が避けるべき食品と食事のポイント
パーキンソン病について
パーキンソン病(PD)は慢性の神経変性疾患で、主に薬物療法や外科手術で治療されます。米国だけでも100万人以上が罹患しており、患者の90%が50歳以上です。原因は遺伝的要因や環境中の毒素(食品中の有害物質)などが考えられます。1996年の「Neurology」誌の研究では、生肉の摂取がPDの発症や悪化に関与する可能性が示唆されています。根本的な治癒法はありませんが、症状は徐々に進行し、比較的長期間にわたり日常生活を送ることが可能です。
パーキンソン病の仕組み
PDの原因よりも、病態については多くが解明されています。鍵となるのはドーパミンという神経伝達物質で、筋肉の動きを制御します。ドーパミンを生成する脳細胞が徐々に死滅することで、筋肉の制御が失われます。
主な症状
- 安静時の震え(振戦)
- 筋肉の硬直、姿勢の前かがみ、足取りの乱れ
- 嚥下障害や便秘
- 倦怠感
- 不安感
- うつ病(一般人口より高い罹患率)
症状は数年単位で変化したり、1日の中でも変動します。
治療法
- レボドパ(L‑ドーパ)―ドーパミン欠乏を補う主力薬。長期使用で効果が低下することがあります。
- カルビドパ―レボドパと併用し副作用を軽減。
- ブロモクリプチンやその他のドーパミン作動薬―時間とともに効果が減衰。
- アータネ(トリヘキシフェニジン)やコゲンチン(ベンゾトロピン)―抗コリン薬で振戦を抑制。
- 脳深部刺激法などの外科手術
- 理学療法・作業療法・言語療法
パーキンソン病と食事の関係
基本的には普通の食事を摂取できますが、病状や薬の副作用で食欲が低下したり、飲み込みにくくなることがあります。また、ある症状を緩和する食事が別の症状を悪化させることもあります。例として、便秘のときに温かいスープは有効ですが、同時に吐き気があると香りが刺激になることがあります。乾いたクラッカーは吐き気があるときに食べやすいですが、便秘がある場合は逆効果です。さらに、抗コリン薬(アータネ、コゲンチン)は口渇や便秘を悪化させます。
カフェイン、紅茶、アルコールは薬の吸収を妨げるため、摂取を控えるか中止しましょう。
控えるべき食品・飲料
以下の食品は症状や薬の効果に影響を与える可能性があるため、できるだけ避けるか量を減らしてください。
- カフェインやアルコール(薬の効果低下、脱水)
- オレンジジュース・グレープフルーツジュース(吐き気を誘発)
- 揚げ物や脂っこい食品(吐き気を悪化)
- 生魚・生肉(PDのリスクや吐き気の原因)
- 乳製品(過剰摂取で便秘)
- 塩分・砂糖は適量で。過剰な塩分は脱水を招く。
- 低食物繊維食品(バナナ、アップルソース、パスタ、シリアル、卵、パンケーキなど)は便秘を促進。
- コーラやスナック菓子、チップス、キャンディなどの空腹感を補わない食品。
特に注意:たんぱく質を過剰に摂取するとレボドパの吸収が阻害されます。レボドパ服用の1時間前後は高たんぱく食を避けましょう。
