テレビが子供たちに与える影響と肥満リスク
2009年11月のミシガン大学医療システム(UMHS)の調査によると、2〜5歳の子どもは週平均32時間、6〜11歳は約28時間テレビやビデオゲームに費やしています。過度なテレビ視聴は学習障害や情緒問題だけでなく、肥満や体重過多といった身体的問題を引き起こすことが指摘されています。
テレビ問題
UMHSのデータは、子どものテレビ視聴時間が過去最高であることを示しています。8〜18歳の多くが自室にテレビを持ち、DVD/DVRや有料チャンネルを利用しています。自室にテレビがある子どもは、持っていない子どもよりも1日あたり1.5時間多く視聴するとされています。また、約63%の米国世帯が食事中にテレビをつけたままにしており、テレビが子どもの生活の中心になることが肥満流行の一因となっています。
肥満流行
体格指数(BMI)は身長に対する体重の指標で、子どもの場合は年齢・性別ごとの基準と比較します。米国小児科学会(AAP)は、BMIが年齢・性別の85パーセンタイル以上95パーセンタイル未満の子どもを「体重過多」、95パーセンタイル以上を「肥満」と定義しています。肥満は糖尿病、心疾患、脳卒中、うつ病など様々な健康リスクを高めます。
身体活動不足
テレビ視聴は座っているだけの静的な活動です。運動不足は子どもの体重増加に直結します。さらに、UMHSはテレビを見ながらの代謝が、何もせずに静かに座っている時よりも低いことを指摘しています。2時間以上テレビの前にいるだけで、3歳から4歳半の子どもは体重過多になるリスクが高まります。
不健康な食事選択
メイヨークリニックは、テレビを見ながら食事をすると食習慣が乱れやすいと警告しています。UMHSの推計では、子どもが受け取る約20,000本のテレビ広告のうち約66%が食品関連で、その多くは栄養価の低いものです。特に放課後の時間帯に甘い飲料やジャンクフードの広告が増える傾向があります。
見通し
過度なテレビ視聴が将来の健康に与える影響は深刻です。2004年にLancetに掲載された研究では、青年期に1日2時間以上テレビを見ていた26歳の成人は、肥満やコレステロール異常、全体的な体力低下といった問題を抱える確率が高いことが示されました。
予防・解決策
メイヨークリニックの専門家は、子どものテレビ視聴を減らすための具体策を提案しています。主なポイントは次の通りです。
- 子どもの寝室にテレビを置かない。
- テレビをバックグラウンド音として使用しない。
- テレビの前で食事をさせない。
- 保護者自身も視聴時間を制限し、模範を示す。
- 屋外での遊びやスポーツなど、代替の健康的な活動を推奨する。
- テレビ視聴の時間帯と時間を事前に決め、守る。
これらの対策を実践すれば、子どもの肥満リスクを大幅に低減でき、将来の健康維持につながります。
