サルモネラ グループB の定義と特徴

サルモネラは環境中に広く分布する細菌属で、ヒトに食中毒を引き起こす主な原因菌です。米国では食中毒の診断件数で最も多く報告されています。サルモネラの分類は種の概念が曖昧なため複雑で、血清型(セロタイプ)に基づく分類が主に用いられます。

血清型(Serotypes)

免疫系は抗原と呼ばれる分子を認識し、特異的な抗体で攻撃します。血清型は、細菌が持つ抗原の組み合わせで区別され、同一抗原を持つ細菌は同じ血清型とされます。サルモネラには2,500種類以上の血清型が存在します。

O抗原

サルモネラの細胞壁にはリポ多糖(LPS)があり、その多糖鎖部分が「O抗原」と呼ばれます。血清型ごとにこの多糖鎖の構造が異なるため、免疫系はそれを識別できます。

グループB の識別

サルモネラはO抗原の型に基づきグループ分けされます。O抗原が「4」のものはすべて「グループB」に属し、O抗原が「2」のものは「グループA」に分類されます。

考慮すべき点

サルモネラ属は実際には数種しかありませんが、血清型名が種名のように扱われることが多いです。例として、腸チフスの原因菌は正式には Salmonella enterica subsp. enterica serovar Typhi と表記されますが、一般には Salmonella typhi と呼ばれます。細菌の種・亜種の概念が不明確なため、両方の呼称が併存しています。

重要性

グループB に含まれる血清型は、特に感染力が高く食中毒の原因となりやすいです。たとえば Typhimurium は米国で最も一般的な血清型で、年間15〜20件の食中毒アウトブレイクの主因です。また、Paratyphi も危険なグループB血清型の一つです。したがって、グループB は医学的に最も重要なサルモネラ血清型群のひとつです。

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