放射線過剰摂取の治療法

放射線の過剰摂取は重篤な症状を引き起こし、最悪の場合は致命的です。主に大量の放射性物質に急性にさらされたときに起こります。体内に取り込まれた放射線量が多いほど症状は重くなります。治療の基本は、さらなる汚染を防ぎ、損傷した臓器を保護し、症状を緩和し、疼痛をコントロールすることです。

除染(Decontamination)

放射線中毒の第一の防御策は、体表面に付着した放射性粒子をできるだけ取り除くことです。まず衣服や靴を脱ぎ、外部汚染の大半を除去します。その後、全身を十分に洗浄してください。これにより、吸入・摂取・開放創からの内部汚染リスクを低減できます。

骨髄損傷(Bone Marrow Damage)

放射性物質は骨髄を障害し、白血球の産生が減少します。顆粒球コロニー刺激因子(G‑CSF)というタンパク質は白血球の生成を促進し、放射線による骨髄障害を緩和します。医師は「ネウポゲン」や「ニュラスタ」などの薬剤を処方し、白血球数を上げて感染リスクを抑えます。

骨髄が重度に損傷した場合は、赤血球や血小板の輸血が必要になることがあります。

体内汚染の除去(Internal Contamination)

放射性物質が体内に取り込まれた場合は、対象となる元素に応じた特異的な治療が行われます。

  • 放射性ヨウ素(I‑131): カリウムヨウ化物(KI)を投与し、甲状腺が放射性ヨウ素を取り込むのを抑制します。体内の放射性ヨウ素は尿中に排泄されます。
  • セシウム・タリウム: プルシアンブルーという染料が放射性粒子に結合し、腸管からの排泄を促進します。
  • プルトニウム・アメリシウム・キュリウム: ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)を投与し、金属イオンと結合させて尿中に速やかに排出させます。

支持療法(Supportive Treatments)

放射線障害は様々な合併症を引き起こすため、症状に応じた対症療法が必要です。主な合併症と対応は以下の通りです。

  • 細菌感染 → 抗菌薬投与
  • 頭痛・発熱 → 解熱鎮痛剤
  • 下痢・嘔吐・脱水 → 補液・制吐薬

これらの治療は症状の重症度に合わせて個別に調整されます。

中毒(毒物) - 関連記事