ウィルソン病の診断方法と検査手順

ウィルソン病は体内の銅を適切に代謝できず、肝臓・脳・眼に銅が蓄積して重篤な障害を引き起こします。診断には血液・尿検査、眼科検査が基本となり、必要に応じて追加検査が行われます。

診断の主な手順

  1. 血清セレブロプラズミンと血中銅濃度の測定

    血液サンプルでセレブロプラズミン(銅を運搬するタンパク質)の濃度を測定します。セレブロプラズミンが20 mg/dL未満の場合、ウィルソン病が疑われます。同時に血中銅濃度も測定します。

  2. 24時間尿銅排泄量の測定

    医師または検査室が提供する滅菌容器で、24時間分の尿をすべて収集します。1回の尿だけでは評価できないため、全期間の尿を測ります。正常範囲は10〜30 µg/日ですが、ウィルソン病では100 µg以上になることが多いです。

  3. 眼科スリットランプ検査

    眼科医がスリットランプ(低倍率顕微鏡と強光)を用いて角膜周囲の銅沈着(カイザー‑フライシャーリング)を確認します。リング状の銅沈着が認められれば診断の重要な手がかりとなります。

  4. 肝生検の検討

    必要に応じて肝臓の組織を針で採取し、組織中の銅濃度を測定します。通常は軽度の鎮静下で外来で実施し、所要時間は15〜20分です。

  5. 家族内遺伝子検査(ハプロタイプ検査)

    症状が出ていない家族でも、特定の遺伝子変異が確認されれば早期発見が可能です。患者と無症状の親族の血液を比較し、変異型タンパク質を保有しているかを調べます。

希少疾患 - 関連記事