かゆみ(プルリタス)の原因は何ですか?
かゆみ(医学的にはプルリタス)は、皮膚が強く掻きたくなる感覚です。湿疹や皮膚炎などの皮膚疾患が最も一般的な原因ですが、アレルギーや全身疾患、妊娠などさまざまな要因でも起こります。かゆみが強くなると、常に掻き続けたくなり、生活の質が著しく低下します。
皮膚疾患によるかゆみ
乾燥肌(xerosis)やアトピー性皮膚炎、湿疹は、特に顔や体幹部でかゆみを引き起こします。皮膚が乾燥するとバリア機能が低下し、掻きたくなる感覚が増幅されます。乳児の約10%は生後6か月以内に湿疹を発症し、汗や熱が加わるとさらにかゆみが強くなることがあります。
アレルギー反応
化粧品、医薬品、ニッケルなどの金属に対するアレルギーは、接触した部位に局所的なかゆみと発疹をもたらします。アレルギー性のかゆみは接触直後に現れ、発疹の境界がはっきりとした特徴があります。
妊娠中のかゆみ
妊娠に伴う皮膚の伸張やホルモン変化により、腹部、胸部、太もも、腕などに強いかゆみが生じます。特に第3トリメスターで症状が顕著になり、暑さがかゆみを悪化させます。また、妊娠性胆汁うっ滞(cholestasis)に伴うかゆみは、夜間に手足の裏や手のひらが強くなることがあります。
全身性疾患・病気
肝臓疾患やがんなどの全身性疾患でもかゆみが現れます。全身に広がるかゆみは、掻きすぎることで皮膚が赤く炎症を起こし、掻いた部分だけが目立つ形になります。
全身的な原因(システミック)
システミックとは、局所ではなく体全体に影響が及ぶ状態を指します。疥癬(かいせん)やホジキンリンパ腫、HIV感染などが代表的な例です。
合併症と長期的影響
かゆみを放置すると、慢性的に掻き続けることで「慢性単純苔癬」や「神経皮膚炎」と呼ばれる肥厚した硬い皮膚が形成されます。さらに、細菌感染や瘢痕化、睡眠障害を引き起こすことがあります。
治療と対策
市販の軟膏で改善しないかゆみは、皮膚科専門医の受診が必要です。医師は症状に応じて外用薬や内服薬を処方しますが、抗ヒスタミン薬は場合によっては逆効果になることがあります。適切な診断と治療で、かゆみを根本から抑えることが可能です。
