呼吸時に起こるシャントとは何か?

はじめに

正常な人では、右心室から送り出された血液は肺で酸素と結合し、酸素化された血液が左心へ戻って全身へ送られます。ところが、呼吸や心拍は正常でも酸素化が起きないことがあります。これを呼吸性シャント(呼吸シャント)と呼び、肺や心臓の異常が原因です。

呼吸性シャントの主なタイプ

1. 換気なしの灌流(Perfusion Without Ventilation)

肺の一部が血流はあるが空気が入っていない状態です。肺が虚脱しているか、液体で満たされている場合に起こります。この領域は酸素を取り込めないため、酸素投与を行っても改善しません。

2. 灌流なしの換気(Ventilation Without Perfusion)

肺は膨らんで正常に換気されていますが、血液が十分に流れ込んでいません。心拍出量が低下し、肺全体に血流が行き渡らないときに見られます。

3. 拡散異常(Diffusion Abnormality)

ガスが血液と肺胞の間で正常に拡散できない状態です。二酸化炭素は血液から排出できず、酸素は血液に取り込めません。肺胞壁が肥厚(線維化や急性呼吸窮迫症候群)している場合に起こります。

まとめ

呼吸性シャントは、肺の換気と灌流、またはガス拡散のいずれかが障害されることで生じます。原因に応じた治療が必要です。

呼吸器疾患 - 関連記事