甲状腺の構造と機能の概要

解剖学

甲状腺は左右2つの葉と、それらを結ぶ峡部(いずも)から構成されています。甲状軟骨(いわゆる喉仏)の下部から始まり、気管の第4環から第5環まで伸び、峡部は第2環から第4環の前方に位置します。

機能

甲状腺は体の代謝やエネルギー消費、タンパク質合成に関与し、チロキシン(T4)、トリヨードチロニン(T3)、カルシトニンといったホルモンを分泌します。これらの分泌は脳内の視床下部と下垂体が調整しています。

甲状腺ホルモンの作用

T4とT3は胎児期の脳発達に不可欠であり、児童期には身体の成長・発育や代謝速度の調節に重要な役割を果たします。代謝とは、タンパク質・炭水化物・脂質の合成や、消化によるエネルギー産生・老廃物の生成を指します。

疾患:甲状腺機能低下症(低下症)

甲状腺が十分なT4・T3を産生できない状態です。原因は過剰な甲状腺治療、橋本病(甲状腺の慢性炎症)、下垂体や視床下部の障害などがあります。治療は日常的な甲状腺ホルモン補充薬の投与で行います。

疾患:バセドウ病(甲状腺機能亢進症)

自己免疫疾患で、甲状腺刺激抗体が過剰にホルモン産生を促進します。遺伝的な免疫系の異常が原因で、根本的な治療法はありませんが、部分的甲状腺切除、放射性ヨウ素療法、ホルモン拮抗薬などで症状をコントロールします。

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