縦隔嚢胞の治療方法
縦隔嚢胞は、縦隔に隣接するさまざまな組織から発生するため、形態や起源が多岐にわたります。位置は前部・中部・後部に分類され、主な起源は胚細胞、リンパ組織、胸腺組織です。副甲状腺・甲状腺組織や気管支起源の嚢胞も稀に見られます。
治療の基本方針
ほとんどの縦隔嚢胞は外科的切除が第一選択です。特に前腸管、胃腸管、神経腸管嚢胞は嚢胞壁全体を含めて切除します。嚢胞が気管支や食道に付着していても、可能な限り完全に切除することが目指されます。
手術手順
完全切除が困難な場合は、嚢胞壁の粘膜層のみを除去し、再発を防止します。リンパ管や胸管由来の嚢胞は必ず切除し、胸管からはしっかり結紮します。
胸部手術と同様に術前準備を行います。呼吸器系が圧迫される可能性があるため、気道管理は特に重要です。詳細な気道評価と予備機器の準備を徹底します。
手術体位は嚢胞の部位に応じて決定します。前縦隔の嚢胞は正中胸骨切開、中央部・後縦隔の嚢胞は後外側胸腔切開でアプローチします。
気道閉塞が重度の乳児では、気管支嚢胞の切除を行うことがあります。その際は、麻酔と酸素供給の特殊手技が必要です。
