ガストリノーマ(胃泌素産生腫瘍)の治療法
ガストリノーマとは
ガストリノーマは膵臓や十二指腸の起始部にできる腫瘍で、胃酸過剰を引き起こし潰瘍様症状を呈します。多くは悪性で、肝転移や強い腹痛を伴うことがあります。
治療の基本方針
腫瘍の性状や進行度に応じて、薬物療法、外科的切除、そして対症療法や精神的サポートを組み合わせて行います。
治療ステップ
- 薬物療法(第一選択)
プロトンポンプ阻害薬(PPI)を使用し、胃酸分泌を強力に抑制します。これにより潰瘍の治癒が促進されます。
- 外科的切除
腫瘍が悪性である可能性が高いため、膵臓や十二指腸からの外科的切除が推奨されます。特に散発性またはMEN-1症候群に起因する場合は、根治的手術が重要です。
- H2受容体拮抗薬の併用
PPIだけで十分でない場合、H2ブロッカーを加えることで胃酸分泌をさらに抑え、症状緩和と潰瘍治癒を支援します。
- 制酸剤の使用
急性の腹痛や不快感が強いときは、制酸剤で一時的に症状を緩和します。ただし効果は短時間であることに留意してください。
- 患者への総合的サポート
治療は腫瘍だけでなく、患者本人の精神的・社会的側面にも配慮する必要があります。カウンセリングやサポートグループの活用が推奨されます。
- 小腫瘍の除去(エヌクリュエーション)
1cm未満の小さな腫瘍であれば、膵臓表面からのエヌクリュエーション(摘出)で治療できる場合があります。
