デジタルマンモグラフィの規制と実務要件

米国食品医薬品局(FDA)は2000年1月にデジタルマンモグラフィの使用を承認しました。デジタルマンモグラフィは、乳房のX線画像を電子的に取得し、コンピュータ上で保存・拡大・加工できる方式です。画像がデジタル化されることで、遠隔地のネットワークを介したファイル共有が可能となり、診断相談が格段に容易になります。

教育

  • マンモグラフィを読影する医師や医療物理士、デジタルマンモグラフィ施設で勤務する放射線科医は、FDAが定める「マンモグラフィ品質基準法(Mammography Quality Standards Act, MQSA)」に基づく教育要件を満たす必要があります。従来のフィルム式マンモグラフィから転換した場合、最低8時間のデジタルマンモグラフィ研修が義務付けられています。

マンモグラフィの依頼

  • 診断的マンモグラフィ検査を実施する際は、医師が書面で検査依頼書を作成し、検査が必要な理由を明示しなければなりません。患者の既往歴や症状・所見など、診断に必要な情報を添付することが求められます。

施設要件

  • デジタルマンモグラフィ施設は、効果的な品質管理プログラムを維持し、詳細な記録を保管しなければなりません。全ての機器はMQSAで定められた基準を満たす必要があり、拡大撮影やスポット圧迫機能を備えることが義務付けられています。FDAまたは州認定の検査官が年に1回以上、施設の検査を行います。

検査結果の報告

  • MQSAは、検査後できるだけ早く、遅くとも30日以内に患者の主治医へ書面で報告書を提出することを定めています。異常が認められた場合は、検査結果の解釈が完了した翌営業日から3営業日以内に主治医へ直接連絡しなければなりません。また、患者本人にも30日以内に分かりやすい言葉で検査結果の要旨を郵送し、異常があった場合は3営業日以内に通知します。この患者への連絡はすべて記録として残す必要があります。

放射線管理

  • 施設に従事する全てのスタッフは、患者およびスタッフへの放射線被ばくを可能な限り低く抑える「合理的に実現可能な最低限(ALARA)」の基準を遵守します。被ばく量は患者の身長・体重を考慮して設定し、医療物理士が測定・評価を行います。機器メーカーが推奨する品質管理プログラムに従い、過剰被ばくを防ぎつつ高品質な画像を取得します。単一画像の放射線量は0.3 radを超えてはならず、実際の被ばくはこれよりはるかに低く抑えられています。

読影とフォローアップ

  • 米国放射線学会(ACR)は、読影結果を統一的に記述するためのシステム「BI-RADS」を策定しています。7つの標準カテゴリがあり、各カテゴリに対応したフォローアップ計画が示されています。

    すべてのデジタルマンモグラフィ施設は、異常所見があった場合の医療結果監査プログラムを維持し、年に1回そのデータを分析します。このプログラムは、読影の信頼性と精度を確保することを目的としています。

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