十二指腸潰瘍の診断手順とポイント
概要
十二指腸潰瘍は、十二指腸粘膜に1cm未満の明確な欠損ができる疾患で、主に第一部に発生します。人口の約15%に見られ、合併症が重篤になる可能性があるため、早期診断が重要です。
診断のステップ
症状の確認
症状は無症状から消化管出血まで幅広く、最も一般的なのは鋭い焼けるような上腹部痛で、背部に放散したり、空腹感が強くなることがあります。20〜40%の患者でげっぷや膨満感も訴えられます。
身体診察
診察時に上腹部の圧痛が認められることがありますが、合併症がない場合はこれが唯一の所見となります。圧痛は特異的ではありません。
非特異的検査(血液検査等)
上部腹痛の原因を除外するために、全血球計算、肝機能検査、アミラーゼ・リパーゼ測定などが行われます。
ヘリコバクター・ピロリの検査
十二指腸潰瘍の主要因の一つであるヘリコバクター・ピロリを非侵襲的に検出します。尿素呼気テストや、ヘリコバクター・ピロリ抗体のELISA検査が一般的です。
内視鏡検査
食道・胃・十二指腸を観察する上部消化管内視鏡検査が最も感度の高い確定診断法です。鎮静が必要な侵襲的手技ですが、潰瘍の有無や大きさ、合併症の有無を直接確認できます。
